いつもありがとうございます。
やきとり大吉与野本町店の浜田です。
焼き鳥屋に来て、「かわ」を頼んだのにフニャっとしていてガッカリした……そんな経験、ありませんか?
実は私自身、修行時代にこの「かわ」で何度も壁にぶつかりました。「パリパリに仕上げる」というのは、一見シンプルに見えて、焼き鳥のなかでもっとも難しい部位のひとつだと今でも思っています。
今日は、その失敗と試行錯誤の話を正直にお伝えしながら、当店が「かわ」に対してどんなこだわりを持っているかをご紹介します。長くなるかもしれませんが、よかったらお付き合いください。
こんな方におすすめ
- ✅ 焼き鳥の「かわ」がなぜ店によって全然違うのか気になっている方
- ✅ パリパリの「かわ」を食べたくて、お店選びに悩んでいる方
- ✅ 与野本町・さいたま市中央区周辺で本格焼き鳥を探している方
- ✅ 焼き鳥職人のこだわりや裏側を知りたい方
- ✅ 仕事帰りや週末のご褒美に、ちゃんとした一杯&一串を楽しみたい方

修行時代に「かわ」で痛感した、仕込みの甘さ
大阪・京都・東京と4店舗を渡り歩いた修行時代、私が最初に「これは一筋縄ではいかない」と思い知ったのが「かわ」でした。
鶏皮というのは、脂肪分が多く、串に刺すときの折り方・重ね方・テンションのかけ方で、焼き上がりがまったく変わります。修行を始めた頃、私は「とにかく火を通せばパリッとなるだろう」と高をくくっていました。ところが実際に焼いてみると、外は焦げているのに中はグニャグニャ、あるいはパリッとさせようとして強火にかけたら脂が激しく飛んで炎が上がり、表面だけ焦がしてしまう。そんな失敗を何度繰り返したか、正直に言うと数え切れません。
師匠に怒られたのは、焦がした時より「仕込みが雑だ」と言われた時のほうが堪えました。「焼きで取り戻せると思うな。旨い『かわ』は串打ちで決まる」。この言葉は今でも頭のなかに残っています。
その言葉の意味を本当に理解するのに、正直2〜3年かかりました。
こだわり①「かわ」の仕込み——鮮度と串打ちで8割が決まる
「かわ」がパリパリに仕上がるかどうか、その勝負は焼く前にほぼ決まっています。当店が仕込みで徹底していることをお話しします。
まず、鮮度です。
当店では、冷凍・解凍を繰り返した鶏肉は一切使いません。鶏皮は特に水分を含みやすく、解凍を繰り返した皮は組織が崩れて、どれだけ丁寧に焼いてもパリッとした食感が出にくくなります。毎日、その日の分だけ仕込む。これが「かわ」の食感を守る、もっとも基本的な前提です。
次に、串打ちの方法です。
鶏皮は脂肪分が多いため、手の体温が伝わるだけで品質が落ちていきます。当店では手袋や指サックを使用し、さらに少量の鶏肉を保冷剤で冷やしながら手早く串を刺します。「どうせ焼くんだから多少温まっても同じじゃないか」と思われるかもしれませんが、仕込み段階で余分な脂が溶け出し始めると、焼き上がりの食感と風味に確実に影響が出ます。
また、皮の折り返し方と串のテンションにも気を配っています。ゆるく刺すと焼いている途中に皮が縮んで崩れ、逆にきつく刺しすぎると火の通りが均一になりません。「ちょうどよい張り」を保つのが、実は職人技のひとつです。試食を重ねながら、最初の一口からパリッと感じられるベストなサイズ感・厚みにカットしています。
✓ ここまでのポイント
- 「かわ」の食感は焼く前の仕込みで8割が決まる。鮮度と串打ちの精度が土台。
- 冷凍・解凍を繰り返した鶏皮は使わず、毎日手仕込み。手の体温による劣化も防ぐ。
- 皮の折り方・串のテンションが、焼き上がりのパリパリ感に直結する。
こだわり②「かわ」の焼き——専用グリラーで火加減を「読む」技術
仕込みが整ったら、次は焼きです。ここで「かわ」の難しさが改めて顔を出します。
鶏皮には脂が多いため、強火で一気に焼こうとすると脂が溶け出して炎が上がり、表面だけが焦げて中がパリッとしない仕上がりになります。かといって弱火で長時間焼けばいいかというと、そうでもない。適切なタイミングで火力を上げなければ、ジューシーさが失われてパサパサになってしまいます。
当店では大吉専用グリラーを使用しています。炭火に比べると最大火力はやや劣りますが、このグリラーの最大の強みは火力調整の速さです。
「かわ」の焼き方を具体的に言うと、最初は弱〜中火でじっくりと皮の内側から脂を丁寧に抜いていき、仕上げのタイミングで火力を上げてパリッとした食感を出す。この「弱火から強火への切り替えタイミング」を誤ると、出来栄えが全然変わります。
炭火は風情があり、香りも豊かですが、火力のコントロールに時間がかかります。その点、専用グリラーは火力の上げ下げを素早く行えるため、「かわ」「レバー」「もも」と異なる部位を同時に焼きながら、それぞれの最適な焼き上がりを逃さずに仕上げることができます。
延べ50万本以上を焼いてきたなかで、私が「かわ」について学んだことがあります。それは、「火を読む」という感覚は言葉で教えられるものではなく、何千本・何万本と焼き続けた先にしか宿らないということです。修行時代の失敗の数が、今の私の「かわ」を作っています。
タレか、塩か——「かわ」はどちらで食べるのが正解?
よく聞かれる質問のひとつです。
個人的な意見を言うと、「かわ」はタレで食べるのが好きです。47年間継ぎ足されてきた秘伝のタレが、パリパリの皮の食感と絡んだときの旨さは、説明するより一度食べていただいたほうが早い。タレの甘みと醤油の深みが、鶏皮の脂の甘さをきれいに引き立てます。
一方で、「かわ」の塩もおすすめしています。当店の塩はヒマラヤ岩塩を使用しており、ミネラルが豊かで塩味の奥にほのかな旨味と甘みがあります。季節ごとに湿度や温度が変わると塩の出方が変わるため、私は定期的に試食をして塩加減を微調整しています。パリパリの食感と塩のシンプルな旨味だけで楽しむ「かわの塩」は、素材そのものと向き合える一串です。
どちらが正解かは、お客さまのその日の気分次第です。迷ったら両方頼んでみてください。
まとめ——「かわ」一本に、10年分の本気を込めて
「かわ」は、焼き鳥のなかでも特に職人の差が出る部位だと思っています。仕込みの鮮度・串打ちの精度、そして専用グリラーを使った火力コントロール。この2つのこだわりを積み重ねることで、外はパリッ、中はジューシーな「かわ」が生まれます。
修行時代の失敗があったからこそ、今の一本があります。与野本町でお店を構えて10年、これからも「かわ」を焼き続けながら、まだ見ぬ「最高の一本」を追いかけていきます。
ぜひ一度、当店の「かわ」を神泡プレモルの生ビールと一緒に味わいにいらしてください。カウンター席もありますので、お一人でもお気軽にどうぞ。ご予約・お問い合わせはお電話または食べログのネット予約からお気軽にどうぞ。
📞 048-859-3344
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皆さまのご来店を、お待ちしております。
今日も大吉な一日を🏮



