いつもありがとうございます。
やきとり大吉与野本町店の浜田です。
先日、常連のお客さまからこんなことを聞かれました。
「大将、スーパーの焼き鳥って安いじゃないですか。あれと大吉の焼き鳥って、何が違うんですかね」
カウンターで神泡のプレモルを傾けながら、少し考え込んだ顔でそう言われたんです。
正直、聞かれるまで「違うのは当たり前」としか思っていなかったので、改めて言語化する機会をいただいたなと感じました。今日はその話をそのままブログにしたいと思います。
スーパーや大型チェーンの焼き鳥に使われているのは、いわゆる「機械仕込み」と呼ばれる方法です。大量生産に向いていて、均一な形状が作れる反面、職人の手仕込みとは根本的に異なる部分があります。10年、延べ50万本以上を焼いてきた私が、実際に感じてきた「3つの違い」をお伝えします。
こんな方におすすめ
- ✅ 焼き鳥をよく食べるけれど、手仕込みと機械仕込みの違いが気になっている方
- ✅ スーパーやチェーン店の焼き鳥に満足できず、本格的な味を探している方
- ✅ 与野本町・さいたま市中央区周辺で職人仕込みの焼き鳥が食べられる店を知りたい方
- ✅ 家族や仲間と、こだわりの一本を囲みたい方
- ✅ 焼き鳥好きとして「なぜ美味しいのか」を理解したい方

違い①「サイズ」——最初の一口から旨さが決まる
機械仕込みの最大の特徴は、均一であることです。形が揃っているのは見た目がきれいで、管理しやすい。しかし「均一=美味しい」とは、必ずしも言えません。
私が仕込みで最もこだわっているのは、「最初の一口から旨いと感じるサイズ」に切ることです。これは何十回もの試食を重ねて導き出した答えで、部位によってサイズが変わります。
たとえば「かわ」は、薄く均一に切りすぎると焼いたときにパリパリ感だけが際立ち、皮本来のコクが出てきません。一方で分厚すぎると、中まで火が通る前に表面が焦げてしまう。絶妙な厚みと折り返しの回数が、あの「外パリ・中ジュワ」を生み出します。
機械は、あらかじめ設定したサイズで均一にカットします。それは効率の話であって、「旨さの最適解」を追求した結果ではありません。毎日の仕込みで実際に鶏肉の状態を手で確かめ、その日の肉に合わせてカットを微調整できるのは、手仕込みだからこそです。
また当店では、手の温度による鶏肉の劣化を防ぐために、手袋と指サックを着用し、少量ずつ保冷剤で冷やしながら串打ちをしています。地味な話ですが、鶏肉は温度変化に敏感で、素手でべたべた触り続けると鮮度と風味が落ちます。目に見えないところの一手間が、一本の完成度に影響します。
違い②「鮮度と素材」——冷凍と生では、話が違う
大量生産の焼き鳥では、流通の都合上、冷凍・解凍を経た鶏肉が使われることが多いです。コスト管理と在庫管理の面では合理的ですが、冷凍・解凍を繰り返すたびに、鶏肉の細胞が破壊されて水分と旨みが逃げていきます。
当店は、冷凍・解凍を繰り返した鶏肉は使いません。毎日、その日に使う分だけ新鮮な鶏肉を仕込みます。
焼き上がりを口にしたとき、噛んだ瞬間にじわっと広がる肉汁。あれは新鮮な状態の細胞がきちんと水分を保持しているからこそ生まれます。冷凍を経た肉では、いくら焼きの技術が高くても同じ結果は出ません。素材の鮮度は、焼き鳥の旨さの前提条件です。
これは私が修行時代から叩き込まれてきたことで、大阪2店舗・京都1店舗・東京1店舗、計4店舗で師匠たちから学んだ共通の認識でもあります。どれだけ仕込みや焼きの技術を磨いても、素材の鮮度だけは誤魔化せない。10年経った今でも、それは変わりません。
✓ ここまでのポイント
- 手仕込みは「部位ごとの最適サイズ」を追求できる。機械は均一性を優先するため、旨さの最適解とは異なる場合がある。
- 鶏肉の鮮度は焼き鳥の根幹。当店は毎日仕込みで新鮮な鶏肉のみ使用し、冷凍・解凍品は使わない。
違い③「味付け」——タレと塩は、時間と経験が作るもの
機械仕込みの焼き鳥が標準化されたタレや塩を使うのに対して、手仕込みの職人店が持つ最大の強みは、「生きた味付け」ができることだと思っています。
当店のタレは、やきとり大吉創業から47年間、師から弟子へ継ぎ足され続けてきた秘伝のものです。私が与野本町に店を構えたのが10年前。4店舗の修行先から受け継いだタレを元に、毎日継ぎ足しながら育てています。10年分の時間が、今のタレの中に溶け込んでいます。
これは大げさな表現でも何でもなく、タレは使い続けるほど旨みの層が深くなります。一から作ったタレでは出せない、熟成のコクと甘みがある。これは工場の機械が再現できるものではありません。
塩については、当店はヒマラヤ岩塩を使用しています。精製塩と違い、多くのミネラルを含むため、塩辛さの後ろにほのかな旨みと甘みを感じます。焼き鳥の素材の味を引き立てながら、塩それ自体が一つの風味として機能する。
さらに、季節によって湿度や気温が変わると、塩の「出方」が変化します。梅雨の時期は塩が溶けやすく、逆に冬の乾燥した時期は同じ量でも感じ方が違う。機械に塩加減の微調整はできません。だから私は、毎日自分の焼き鳥を試食して、その日の塩加減を確認しています。「自分の料理を何年も食べていない料理人がいる」という話を聞いたことがありますが、正直信じられない。自分が食べて「今日はいい」と思えないものを、お客さまに出せるはずがないんです。
「手仕込み」が本当に意味すること——秋から年末にかけて、一番伝えたいこと
少し話が広がりますが、秋口から年末にかけては、職場の打ち上げや忘年会のご相談が増える時期です。この時期になると、毎年「コスパの良いところを探している」「大人数でも本格的な料理が食べたい」というお声をいただきます。
チェーン店の大箱居酒屋では、どうしても料理が大量生産品になりがちです。コースに組み込まれた焼き鳥が、冷凍品を機械仕込みしたものだったりすることも珍しくない。それは「焼き鳥を食べた」という体験であっても、「本物の焼き鳥の旨さを知った」という体験にはなりにくい。
当店は18席のこぢんまりとした空間ですが、12名様から貸し切りにも対応しています(最大20名様まで)。飲み放題やコースのご用意はありませんが、予算に合わせて料理内容をご相談いただくことができます。手仕込みの焼き鳥と神泡プレモルを囲んで、少人数の宴会や打ち上げをしたいという方は、ぜひ一度お声がけください。
ちなみに、テイクアウトも対応しています。「家でも大吉の味が食べたい」という方には、1種類2本以上からお受けしています(週末や混雑日はお断りする場合があります)。電話または直接ご来店の際にご相談ください。
まとめ——見えないところに、本気がある
手仕込みと機械仕込みの違いを3つにまとめると、こうなります。
- サイズ:旨さの最適解を部位ごとに追求できるのは、手仕込みだけ。
- 鮮度:毎日仕込み・新鮮な鶏肉のみ使用。冷凍・解凍品とは肉汁の量からして違う。
- 味付け:47年の継ぎ足しタレとヒマラヤ岩塩。毎日の試食による微調整が、機械には真似できない精度を生む。
難しい話をしてきましたが、要するに「一本ちゃんと食べてみてください」という話です。与野本町駅東口から歩いて4分。毎日17時に暖簾を出しています。
一人でカウンターにふらっと立ち寄っていただいても、家族でテーブル席を囲んでいただいても、どちらも大歓迎です。完全分煙・20歳未満入店可ですので、お子さま連れのお客さまもご安心ください。お近くのタイムズパーキング与野本町第5と提携しておりますので、お車での来店も対応しています。
ご予約・貸し切りのご相談は、お電話または食べログのネット予約からどうぞ。お待ちしております。
📞 048-859-3344(受付:営業時間内)
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今日も大吉な一日を🏮



