さいたま市中央区の焼き鳥屋が「かわ」にひと手間かける、本当の理由

あれこれ

いつもありがとうございます。
やきとり大吉与野本町店の浜田です。

突然ですが、焼き鳥屋で「かわ」を頼んで、こんな経験はありませんか。

  • 「外はパリッとしているのに、中がぐにゃっとして脂っこい」
  • 「焦げているのに、なぜか生っぽい食感が残っている」
  • 「食べたあと、胃がもたれる感じがする」

かわは焼き鳥の人気メニューのひとつです。しかしこれほど「当たり外れ」を感じやすい部位も、なかなかないと思っています。なぜかわはここまでデリケートなのか。そして、当店がどうしてかわにひと手間も、もうひと手間もかけているのか。今日はそのことを正直に話させてください。

こんな方におすすめ

  • ✅ 焼き鳥の「かわ」が好きだけど、お店によって味がブレると感じている方
  • ✅ パリッとジューシーなかわを食べたい方
  • ✅ 焼き鳥職人のこだわりや仕込みの裏側を知りたい方
  • ✅ さいたま市中央区・与野本町周辺で本格的な焼き鳥屋を探している方
  • ✅ 子連れや一人でも気軽に入れる焼き鳥屋を探している方
さいたま市中央区の焼き鳥屋が「かわ」にひと手間かける、本当の理由 | やきとり大吉与野本町店

修行中の失敗が、すべての出発点だった

私が焼き鳥の世界に入ったのは、大阪の店での修行からです。師匠に最初に任されたのが、かわの仕込みでした。「簡単そうだ」と正直思っていました。鶏皮を切って、串に刺す。それだけのことに見えたからです。

ところが、実際に焼いてみると惨敗でした。皮の脂がグリラーに落ちて煙が上がり、焦げた部分と生の部分が混在する。師匠には「これを出せるか?」と一言で片付けられました。お客さまに出せない串でした。

そこから師匠の手元をじっと観察する日々が続きました。どこを持って、どの向きで刺すのか。どのくらいの間隔で折りたたむのか。どのタイミングで火から遠ざけ、どのタイミングで近づけるのか。「かわ」ひとつに、これほどの判断が詰まっていたことに、私は心底驚きました。

大阪から京都、東京へと計4店舗の修行を経て、与野本町にお店を構えて10年が経ちます。延べ50万本以上の串を焼いてきたいまも、かわを焼くたびに修行時代の師匠の手元が頭に浮かびます。それくらい、かわという部位は奥が深い。

仕込みで8割が決まる、かわの秘密

かわがパリッと仕上がるかどうか、実は焼き台に乗せる前の仕込みの段階でほぼ決まります。当店では以下の点に特に気を配っています。

サイズのカットにこだわる
かわは部位によって厚みが異なります。厚い部分と薄い部分が混在したまま串に刺すと、火の入り方がバラバラになります。当店では試食を繰り返して導き出した「最初の一口からおいしい」サイズに統一してカットしています。食べたときの食感・味のバランスを均一に保つためのひと手間です。

温度管理が命
かわは特に脂が多く、手の温度が鶏肉に移りやすい部位です。当店では手袋や指サックを着用し、少量ずつ保冷剤で冷やしながら手早く串打ちをしています。鮮度を保ちながら仕込むことで、焼いたときの脂ののりが全然違います。

「そこまでするの?」と思われるかもしれません。でも、ここを省いてしまうとお客さまが口に入れたその瞬間の味が変わる。だから省けないんです。

✓ ここまでのポイント

  • 「かわ」は焼き鳥の中でも特に仕込みの手間と技術が求められる部位
  • カットサイズの統一と温度管理が、パリッとジューシーな仕上がりの土台になる
  • 焼く前の準備が、味の8割を左右する

専用グリラーだからできる、部位ごとの火力コントロール

仕込みが整ったかわを焼く段階で、もうひとつの「ひと手間」が加わります。それが火力のコントロールです。

かわをパリッと仕上げるには、弱火でじっくり脂を落とす時間が必要です。一方で、強火にしすぎると外側だけが焦げて内側に脂が閉じ込められ、あのもたれる感じの原因になります。

当店では大吉専用のグリラーを使用しています。このグリラーの最大の特長は、火力調整の速さです。炭火は蓄熱した熱でじっくり焼き上げる素晴らしさがありますが、瞬時の火力調整は難しい。一方、専用グリラーなら、かわを弱火でじっくり焼きながら、隣のレバーには強火でさっと火を通す。このような「同時進行の最適化」が可能です。

50万本以上を焼いてきた経験で、部位ごとに「ここで火を落とす」「ここで持ち上げる」という判断を体が覚えています。グリラーの性能と経験が合わさることで、かわの仕上がりが毎回ぶれない。それが当店のかわです。

47年の継ぎ足しタレが、かわをもうひとつ上に連れていく

火入れが完璧でも、タレが合わなければ台無しです。当店のタレは、やきとり大吉の創業1977年(昭和52年)から継ぎ足されてきた秘伝のタレが元になっています。私が4店舗の修行先から受け継いだタレをベースに、与野本町の店を構えて11年目を迎えたいまも、このタレは育ち続けています。

かわとタレの相性は抜群です。脂の多いかわの旨味を、タレの甘みと深みが受け止め、引き立てる。一本食べて「もう一本」と自然に手が伸びるのは、このタレとかわの組み合わせが作り出す流れだと思っています。

塩仕立てのかわも、ヒマラヤ岩塩のミネラル感がかわ本来の旨味を押し上げます。脂の甘みと塩のほのかな旨みが交わる瞬間、「ああ、焼き鳥ってこういうものだな」という感覚になってもらえたら、作り手として嬉しい。

ちなみに私は今も、毎日自分のかわを試食しています。季節によって温度や湿度が変わると、タレの絡み方や塩の出方が微妙に変化します。毎日食べているからこそ、その変化に気づける。これは当たり前のようで、実はそうでない現場もあると修行時代に知りました。だから、当店では絶対に続けていることです。

まとめ:かわ一本に、浜田の10年が入っています

「かわ」は安い部位です。メニューの価格も他の串と比べて決して高くはありません。でも、仕込みの手間、火力のコントロール、タレや塩との組み合わせ、毎日の試食による調整——これだけの工程が一本に詰まっています。

さいたま市中央区・与野本町のお客さまに「また来たい」と思っていただける理由が、実はこのかわ一本に凝縮されているような気がしています。

仕事帰りに一人でふらっと立ち寄って、神泡プレモルとかわを頼む。それだけで、今日という日がひとつ上がるような時間を作れたら。そのために、見えないところで手を抜かずにいます。

与野本町駅東口から徒歩4分。当店のかわを、ぜひ一度食べにきてください。

ご予約・お問い合わせはお気軽にどうぞ。お電話でも、ネットでも承っております。

営業時間:月・水〜日・祝日 17:00〜23:00(火曜定休)
ラストオーダー:食べ物22:00 / 飲み物22:30

今日も大吉な一日を🏮