60代の地元常連さんが与野本町「大吉」に通い続ける理由。浜田大将の本音

あれこれ

いつもありがとうございます。
やきとり大吉与野本町店の浜田です。

チェーン店が増えて、どこへ行っても同じ味になってしまった。
馴染みだと思っていた店主が変わって、味まで変わってしまった。
常連になろうとしたら、なんだか馴れ馴れしくされて居心地が悪くなった。

地元に「自分の店」を持ちたい。でも、なかなか出会えない。

そんな「あるある」をお持ちの方に向けて、今日は少し踏み込んだ話を書かせてください。当店に10年近く通い続けてくださっている60代のお客さまが、なぜ通い続けているのか。そして、私自身がどんな気持ちでお店に立っているのか。普段はあまり口にしないことを、今日は言葉にしてみます。

こんな方におすすめ

  • ✅ 与野本町・さいたま市中央区で地元に根ざした焼鳥屋を探している方
  • ✅ チェーン店ではなく、大将の顔が見える個人店に通いたい方
  • ✅ 60代・シニア世代が安心して飲めるお店を探している方
  • ✅ ベタベタしすぎず、でも温かみのある「ちょうどいい距離感」の店を求めている方
  • ✅ 与野本町エリアの地域の雰囲気や、地元に長く続く店の話に興味がある方
60代の地元常連さんが与野本町「大吉」に通い続ける理由。浜田大将の本音 | やきとり大吉与野本町店

与野本町という街と、60代のお客さまたちのこと

JR埼京線の与野本町駅を降りると、大宮や浦和とは少し違う空気が流れています。大きな繁華街があるわけでもなく、ショッピングモールがあるわけでもない。与野公園の緑、円乗院の静けさ、彩の国さいたま芸術劇場のある文化の匂い。夏には地域の夏祭りで町全体が沸き上がる。そういう、落ち着いていてでも確かな温度のある街です。

この町に10年お店を構えていると、お客さまの輪郭がだんだん見えてきます。なかでも60代のお客さまは、この街の空気にとてもよく馴染んでいます。現役のころは都内や大宮に通勤し、リタイアした今は地元でゆっくり過ごしている方。個人事業主として長年この地で商売をされてきた方。そういう方々が、開店間もない17時台にひと足早くカウンターに座り、神泡プレモルを一杯、かわやつくねを数本。それだけで完結した夜を過ごしていかれる。

私はその光景を10年間見てきました。

「また来たい」と思われる理由は、味だけじゃない

常連さんが続く理由を「味がいいから」だけで説明するのは、半分正解で半分足りないと思っています。

確かに味には自信があります。やきとり大吉の創業は1977年(昭和52年)。47年間継ぎ足されてきた秘伝のタレを、私は大阪2店舗・京都1店舗・東京1店舗の計4店舗での修行を経て受け継ぎ、与野本町でさらに11年育て続けています。ヒマラヤ岩塩の塩加減も季節ごとに試食して調整していますし、50万本以上焼いてきた経験から部位ごとの火入れの最適なポイントは体に染み込んでいます。

ただ、60代の常連さんが「またあそこへ行こう」と思うのは、もう少し別のところにも理由があると感じています。それは、「ちょうどいい距離感」です。

私が大切にしている言葉に、「君子の交わりは淡きこと水の如し」というものがあります。べたべたと依存しあうのではなく、お互いに自立していて、さらっとしているからこそ長く良い関係が続く。これは、お客さまとの関係でも同じだと思っています。

私はお店に余裕がある時なら気軽に話しかけてもらいたいと思っていますが、焼き台に向かっているときは正直、口数は多くありません。でも、常連さんのかわはパリパリに、レバーはしっとりと、いつもどおりに焼く。それで十分伝わることがある。お客さまもそれをわかってくださっていて、それがちょうどいいんだと思います。

✓ ここまでのポイント

  • 与野本町は落ち着いたライフスタイルを好む60代・シニア層が多く住むエリアで、地元に根ざした個人店との相性がよい
  • 常連が続く理由は「変わらない味」だけでなく、ベタつかない「ちょうどいい距離感」にもある

「変わらない」ことに、実はものすごく手間がかかっている

「昔から変わらない味ですね」と言っていただけることが、私にとっての最高の褒め言葉です。でも正直に言うと、変わらないために毎日やっていることは、かなりある。

仕込みは毎日手作業です。冷凍・解凍を繰り返した鶏肉は使いません。その日の分だけ、新鮮な鶏肉を手袋と保冷剤を使いながら手早く串打ちします。手の温度で肉質が変わるのを防ぐためです。カットのサイズも、試食を重ねて「最初の一口から旨い」と感じるベストな大きさを割り出しています。

塩加減は、季節によって湿度や温度が違えば塩の出が変わるので、目視だけでなく定期的に試食して調整しています。「自分の焼鳥を何年も食べていない店主」も業界にはいる、という話を聞いたことがありますが、それは私には考えられません。食べてみないことには、変わっているかどうかもわからない。

専用グリラーの火力調整も同様です。炭火とは違う電気グリラーの強みは、火力の速い切り替えにあります。かわをパリパリに焼くための弱火、レバーにさっと火を通す強火、もも肉をふっくら仕上げる中火。複数の部位を同時進行で焼きながら、それぞれに最適な火入れのポイントを外さない。50万本以上焼いてきた積み重ねが、この判断を支えています。

「変わらない」とは、毎日同じだけ手間をかけ続けるということです。

店内が「クリーンな空間」である理由も、常連さんへの敬意から

60代のお客さまの中には、「煙があるとしんどい」「空気の綺麗な店がいい」とおっしゃる方も少なくありません。当店は全席禁煙で、喫煙ブースを店内に独立して設けています。食事スペースは完全に無煙で、タバコの臭いが料理やお酒に移ることがありません。

電気グリラーを使っているため炭焼きのような煤(すす)も出ず、衣服への臭いもごく少ない。「服に臭いがついても気にしない」という方ばかりではありません。特に60代の方は、その辺りを気にされる方が多い印象があります。清潔感のある環境でゆっくり飲んでほしいという気持ちが、店の設計にも表れていると思っています。

客単価は3,000〜4,000円ほど。焼鳥は1本140円〜で、単品から自由に注文できます。飲み放題のコースはありませんが、自分のペースで飲みたいという方にはむしろその方が合っていることが多い。神泡プレモルを1杯、かわを3本、つくねを2本。それで気持ちよく帰る。そういう使い方をしてくださっている常連さんが何人もいます。

10年通ってくれるお客さまへ、大将の本音

正直なことを言えば、私はお客さまと毎回深い話をするタイプではありません。カウンター越しに顔を見て、「いつもの」で通じる関係。それが心地よいと思っています。お客さまが何を好きで、どの焼き加減が好みで、今日はゆっくりしたそうか急いでいそうか。それを見ながら、ただ丁寧に焼く。

与野本町に店を構えて10年。この街の空気が好きです。落ち着いていて、無理がなくて、人と人の距離感がちょうどいい。私のお店もそういう店でありたいと、ずっと思っています。

47年継ぎ足されてきたタレは今日も育っています。明日もまた仕込みをして、焼台に立ちます。変わらないために、毎日変わらず続けることが、私にできる唯一のことです。

まとめ:与野本町の「自分の店」を探している方へ

チェーン店とは違う、大将の顔が見える店。べたべたしすぎず、でも確かな温かさがある場所。与野本町駅東口から徒歩4分、やきとり大吉与野本町店はそういう店を目指しています。

初めての方も、お一人でカウンターに座っていただければ十分です。神泡のプレモルと、47年継ぎ足しタレのかわ一本。まずそれだけで、何かが伝わると思っています。

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今日も大吉な一日を🏮