いつもありがとうございます。
やきとり大吉与野本町店の浜田です。
先日、常連のお客さまからこんなことを言われました。
「大将、ここのねぎ間ってなんでこんなに甘いの? 他の店のとぜんぜん違う気がするんだけど」
カウンター越しにそう聞かれて、少し考えてから「いくつか理由があるんですよ」とお答えしました。普段は串を焼くことに集中しているので、こういった話をじっくりする機会はあまりないのですが、せっかくなのでブログで書き残しておこうと思いました。
ねぎ串——正確にはねぎ間(鶏もも肉と白ねぎを交互に刺したやきとり)は、メニューの中でも地味な存在に見えるかもしれません。でも、この一本に詰め込んでいる手間は、決して地味ではありません。
こんな方におすすめ
- ✅ 与野本町でやきとりを食べたことがあり、ねぎ間が気になっていた方
- ✅ 焼き鳥屋の「見えないこだわり」に興味がある方
- ✅ 白ねぎがなぜ甘くなるのかを知りたい方
- ✅ 素材や火入れへのこだわりを大切にするお店を探している方
- ✅ さいたま市中央区・与野本町エリアで馴染みの一軒を探している方

白ねぎは「甘さ」が出るまで切らない
まず素材の話から始めます。
白ねぎには、時期によって甘みの強さが大きく変わります。寒さにあたったねぎは糖度が上がる——農家の方なら当然ご存知のことですが、仕入れの段階でこれを意識するかどうかで、焼き上がりの味はかなり変わります。
当店では、その日に届いた白ねぎの状態を仕込みの前に必ず確認しています。見た目だけでなく、実際に口に含んで甘みを確かめる。これが習慣になっています。正直、毎日やっていると感覚が研ぎ澄まされていくもので、「今日のねぎは乗りがいい」「少し辛みが立っているな」という判断が、自然にできるようになります。
当たり前のことに聞こえるかもしれません。でも意外と、自分が提供しているものを毎日自分で食べていない店主も多いと聞きます。私は塩加減もタレの濃さも、定期的に自分の舌で確かめています。それがなければ、お客さまに「おいしい」とは言えないと思っているので。
切り方が甘みを引き出すか、消すかを決める
次に仕込みです。
白ねぎを串に刺すとき、どう切るかはとても重要です。厚すぎると火が通りにくく、中心が生っぽくなる。薄すぎると焼いている最中に崩れてしまい、香りも飛んでしまう。
当店では、最初の一口から「あ、甘い」と感じてもらえる厚みを試食を重ねて決めています。これは数字で決められるものではなく、実際に焼いて食べて、また調整して——という繰り返しの中から出てきた感覚値です。
串打ちの際も、鶏肉と同様に鮮度を保つことを意識しています。手の温度で素材が傷まないよう、手袋と保冷剤を使いながら手早く作業する。焼き鳥の仕込みというと「鶏肉のケア」だけに目が行きがちですが、ねぎも同じように丁寧に扱っています。
一本仕上げるたびに「今日の串はちゃんとしているな」と確認する感覚——これが50万本以上焼いてきた中で身についた習慣です。
✓ ここまでのポイント
- 白ねぎの甘さは素材の状態確認から始まっており、毎日試食で判断している
- 切り方の厚みひとつで甘みが引き出せるかどうかが変わる。試食を重ねて最適値を決定している
- 鶏肉と同様、ねぎも鮮度を保つ仕込みを徹底している
ねぎ間に「タレか塩か」という問題
ねぎ間をタレで食べるか、塩で食べるか。これは好みの問題でもありますが、実は素材の甘さを一番感じやすいのは塩です。
当店の塩は、ヒマラヤ岩塩を使っています。精製塩とは違い、多くのミネラルを含んでいるため、塩味の奥に旨味と甘みが感じられます。白ねぎが持っている本来の甘さを引き立てるには、シンプルな塩仕上げが一番合うと私は考えています。
ただ、タレのねぎ間も捨てがたい。大阪・京都・東京の計4店舗で修行を重ねながら受け継ぎ、与野本町で11年かけて育ててきた継ぎ足しタレは、白ねぎの甘みとよく合います。もともとやきとり大吉のタレは創業1977年(昭和52年)から連綿と受け継がれてきたもの。その歴史が一本の串にも宿っています。
迷ったら、最初の一本を塩、次をタレで食べ比べてみてください。ねぎの甘さの感じ方が変わるはずです。
火入れが、ねぎの甘みを「最大化」する瞬間
仕込みと味付けがどれだけ丁寧でも、焼きで台無しにしては意味がありません。
ねぎ間の火入れで難しいのは、鶏肉とねぎという異なる素材が同じ串に入っていることです。鶏もも肉には、中心までしっかり火を通す必要があります。一方で白ねぎは、高温にさらしすぎると焦げて苦みが出てしまう。
当店が使っているのは、やきとり大吉専用グリラーです。炭火と比べると最大火力はやや劣りますが、その分「火力の調整速度」が段違いに速い。これがねぎ間の焼きには非常に重要です。
ねぎ間を焼くとき、私は途中で火力を細かく変えています。鶏肉に火を入れるフェーズ、ねぎに焼き色をつけるフェーズ、仕上げに全体をまとめるフェーズ。炭火では瞬時の調整が難しいですが、専用グリラーならそれができる。だから同じ串台で、レバーも、皮も、ねぎ間も、それぞれに最適な火を当てながら同時に焼けるんです。
白ねぎは高火力でさっと焼くと表面に甘みが凝縮され、じわりとした甘さが出ます。この「甘みが乗る瞬間」を逃さないようにすることが、ねぎ間を美味しく焼く核心です。延べ50万本以上焼いてきた経験は、こういう場面で生きています。
地味な一本に、普段言わないことを全部詰め込んでいる
ねぎ間は、メニューの中で特別に目立つ存在ではないかもしれません。でもこの一本に、仕込みの丁寧さ・素材の確認・塩とタレの選択・火入れの技術——すべてが凝縮されています。
お客さまが「なんか甘い」と感じてくださるとき、その背景にはこういった話があります。普段は焼くことに集中しているので、カウンター越しにここまで説明することは滅多にありません。でも、こうして文字にしてみると、我ながら「そこまでやっているのか」と改めて確認できる作業でもありました。
次にいらっしゃったときは、ぜひねぎ間を一本、試してみてください。塩で食べるか、タレで食べるか——どちらにするかは、お好みで。
まとめ:与野本町「大吉」のねぎ間、ぜひ一度食べてみてください
今回は普段あまり語らないねぎ串のこだわりをお伝えしました。改めて整理すると、
- 白ねぎは毎日状態を確認し、甘みを試食で見極めてから仕込む
- 切り方の厚みは試食を重ねて決めた「最初の一口から甘い」サイズ
- 塩はヒマラヤ岩塩を使用。ねぎ本来の甘さを引き立てる
- 専用グリラーの火力調整で、鶏肉とねぎそれぞれに最適な火を入れる
与野本町駅東口から徒歩4分。JR埼京線でアクセスしやすい立地です。完全分煙でお子様連れでもお入りいただけますし、提携駐車場(タイムズパーキング与野本町第5)もご利用いただけます。
「一本頼んでみようかな」と思ったら、ぜひお気軽にお越しください。ご予約は電話または食べログのネット予約から受け付けています。
📞 お電話はこちら:048-859-3344
🗓 ネット予約はこちら:ネット予約
皆さまのお越しを、焼き台の前でお待ちしております。
今日も大吉な一日を🏮


