なぜわざわざ脂を落とすのか。与野本町「大吉」の仕込みに隠されたこだわりの話

あれこれ

いつもありがとうございます。
やきとり大吉与野本町店の浜田です。

突然ですが、ひとつ意外な話からはじめさせてください。

居酒屋メニューの中で「実はヘルシー」と栄養士に挙げられることが多い料理、ご存じでしょうか。唐揚げでも、ポテトフライでもありません。焼鳥です。

鶏もも肉100gあたりのカロリーは、唐揚げにすると約290kcal前後。一方、同じ部位を「焼き」にすると約220kcal前後まで下がる、というデータがあります。差の多くは「余分な脂が落ちるかどうか」によるものです。ただし、ここに大きな落とし穴があります。「焼けば脂が落ちる」は正しいですが、「どう焼くか」で結果はまったく変わるのです。

今日は、普段はあまり表に出さない仕込みと焼きの裏側を、少し詳しくお話しします。なぜ当店がわざわざ手間をかけて脂を落とすのか。その理由を知ってもらえたら、焼鳥を食べる夜がもう少し気持ちよくなると思っています。

こんな方におすすめ

  • ✅ 居酒屋の揚げ物が続いてカロリーが気になっている方
  • ✅ ヘルシーに外食とお酒を楽しみたいと感じている方
  • ✅ 焼鳥のどこがダイエット向きなのか、具体的に知りたい方
  • ✅ 与野本町・さいたま市中央区周辺でヘルシーな居酒屋を探している方
  • ✅ 焼鳥屋の仕込みや焼きの技術に興味がある方
なぜわざわざ脂を落とすのか。与野本町「大吉」の仕込みに隠されたこだわりの話 | やきとり大吉与野本町店

「脂が落ちる」は、仕込みの段階からはじまっている

焼鳥の脂といえば、炭火でジュワッと滴り落ちる映像を思い浮かべる方が多いと思います。あの光景は確かに気持ちいい。でも、脂を落とすプロセスは実は焼き台の前ではなく、仕込みの段階からすでに始まっています。

当店では、鶏肉を毎日その日の分だけ仕込みます。冷凍・解凍を繰り返した鶏肉は使いません。理由は単純で、鮮度が落ちた肉は繊維がゆるみ、焼いたときに脂と一緒に旨味まで流れ出てしまうからです。新鮮な肉だからこそ、焼いたときに余分な脂だけを落としながら、旨味を中に閉じ込めることができます。

もうひとつ、意外と知られていないことがあります。肉の温度管理です。

串打ちの際、素手で鶏肉を長時間触ると、手の体温で肉の表面温度が上がります。これが脂の質を変え、焼いたときの火の入り方にもムラが出る原因になります。当店では手袋と指サックを使い、保冷剤で肉を冷やしながら少量ずつ手早く串打ちをしています。地味な工程ですが、「冷えた状態で串に刺さった肉」と「温度が上がった肉」では、焼き上がりがはっきり変わるのです。

また、サイズのカットにも試食を重ねて導き出したルールがあります。大きすぎると中まで火が入る前に表面が焦げ、結果的に外だけ焼けて中に脂が残ったままになります。部位ごとに最適な厚みと形を選ぶことで、均一に熱が入り、余分な脂がしっかり抜けます。

専用グリラーが「脂を落とす精度」を支えている

仕込みが整ったら、次は焼きの話です。

当店では炭ではなく、やきとり大吉専用のガスグリラーを使っています。炭火のほうが見栄えがよく聞こえるかもしれません。ただ、炭火は火力の調整に時間がかかります。「もう少し弱めたい」と思ってから実際に温度が下がるまでにタイムラグがある。複数の部位を同時に焼きながら、それぞれに最適な火入れをするには、火力調整の速さこそが最重要になるのです。

具体的にどう使い分けるか、簡単にお話しします。

  • かわ(皮):脂が多い部位なので弱火でじっくり時間をかけます。急いで強火にかけると外は焦げ、中に脂の塊が残ります。低い火力でゆっくり熱を入れることで、皮の脂がじっくり溶け出してパリッと仕上がります。
  • きも(レバー):鉄分とたんぱく質が豊富で、ヘルシー志向のお客さまに人気の部位です。ただしレバーは火を入れすぎると一気にパサつく。強火で素早く表面に火を通し、中心部に少しだけ温かいピンクを残すような焼き加減が最高点です。これが難しい。
  • もも:身が厚いので中火でしっかり時間をかけます。高たんぱく・低脂質を活かすには、表面を焦がさず中までしっかり火を通すことが条件。急いで強火にかけると外だけ焦げ、中に生っぽさが残ります。

この使い分けを、延べ50万本以上を焼いてきた経験をもとに、毎回の焼き台で判断しています。「50万本」と言葉にすると大げさに聞こえるかもしれませんが、正直この数字があってはじめて、焼けた瞬間の肉の色・音・香りで火入れの状態がわかるようになった、というのが実感です。

✓ ここまでのポイント

  • 焼鳥の「脂が落ちる」プロセスは、仕込みの温度管理・カットサイズから始まっている
  • 専用グリラーの火力調整の速さが、部位ごとの最適な脂の落とし方を可能にしている

ヒマラヤ岩塩と47年のタレが「ヘルシー」をおいしくする

脂が落ちても、味が薄ければ意味がありません。むしろ、脂を落とした分だけ味付けの重要度が上がります。

当店の塩串には、ヒマラヤ岩塩を使っています。一般的な精製塩と比べ、ミネラル成分が豊富で、塩味の奥にほのかな旨味と甘みがあります。鶏肉の淡白な旨味をしっかり引き立てながら、塩辛さだけが先行しない。これがヘルシーな塩串を「もの足りない」と感じさせない理由のひとつです。

また、塩の量は季節ごとに調整しています。湿度が高い夏と乾燥した冬では、同じ量を振っても塩の感じ方が変わります。目視だけに頼らず、定期的に自分で試食しながら加減を見ています。「自分の店の焼鳥を何年も食べていない店主もいる」という話を聞いたことがありますが、個人的にはそれでは不安で。自分の舌が最後の判断基準です。

タレは大阪・京都・東京で修行した4店舗から受け継ぎ、与野本町で11年継ぎ足してきたものを使っています。やきとり大吉の創業が1977年(昭和52年)ですから、グループ全体でいえば47年以上受け継がれてきた味の流れの中にあります。脂が落ちた後のシンプルな鶏肉に、このタレがかかることで「ヘルシーなのに満足感がある」という仕上がりになります。

「ヘルシーに楽しみたい」夜に選んでほしい串がある

ここまで読んでくれた方に、具体的にどの串を選ぶといいか、お伝えしておきます。

高たんぱく・低脂質を意識するなら、まずもも(塩)を外さないでください。鶏もも肉は脂身が気になると思われがちですが、専用グリラーで時間をかけて焼くことで、余分な脂はしっかり抜けます。ふっくらジューシーに仕上がりながら、塩とヒマラヤ岩塩の旨味でシンプルに食べられます。

ハツ(心臓)はコリコリとした食感で、脂質が低く鉄分も豊富。意外と女性に人気の部位です。ねぎ間は鶏肉とねぎを交互に刺したもので、ねぎの甘みと鶏の旨味のバランスが楽しめます。野菜の摂取もできる、ヘルシー志向の方には地味に助かる一本です。

きも(レバー)は鉄分・ビタミンAが豊富で、栄養面では外食の中でもトップクラス。「レバーが苦手」という方も、火入れのタイミングが正確であれば独特の臭みがかなり抑えられます。一度試してみてほしい一本です。

これらをプレモルの神泡生ビールや、強炭酸のハイボールと合わせて、単品で少しずつ注文するのが当店の楽しみ方です。飲み放題コースはありませんが、だからこそ自分のペースで量と予算をコントロールできます。客単価は3,000〜4,000円程度を目安にしてもらえれば、お腹も満足できるはずです。

まとめ:脂を落とす手間が、翌朝の軽さをつくる

「揚げ物は好きだけど、毎回だとさすがに胃が重い」「外食が続くと体が心配になる」という感覚、わかります。そのために焼鳥があると言ってもいいくらい、実は理にかなった選択肢です。

ただ、焼鳥なら何でもいいわけではありません。仕込みの温度管理、カットのサイズ、グリラーの火力調整、これらが揃ってはじめて「余分な脂が落ちてヘルシーで旨い」が成立します。

与野本町の当店は、JR埼京線 与野本町駅東口から徒歩4分。完全分煙(独立喫煙ブース)で食事エリアは無煙ですので、お子さま連れのファミリーでも安心してお越しいただけます。駐車場は近隣のタイムズパーキング与野本町第5との提携があり、ご利用金額に応じて駐車チケットをお渡ししています。

ヘルシーに一杯やりたい夜、ぜひ顔を出してみてください。カウンターでも、テーブルでも、ゆっくりお待ちしています。

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今日も大吉な一日を🏮