いつもありがとうございます。
やきとり大吉与野本町店の浜田です。
結論から言います。「かわ」は、最初に塩で食べて、次にタレで食べる。この順番が正解です。
「え、そんなことを考えながら食べたことなかった」という方がほとんどだと思います。実際、お店でこの話をお伝えすることはほとんどありません。カウンターに余裕があるときにふと話題になることはありますが、わざわざ説明するものでもないかなと思って、ずっと胸の中にしまっていました。
ただ、せっかく丁寧に仕込んで、丁寧に焼いたかわを、なんとなく口に運んでほしくないという気持ちも正直あります。今日はそのこだわりを、少しだけ表に出させてください。
こんな方におすすめ
- ✅ 焼鳥の「かわ」が好きで、もっと深く楽しみたい方
- ✅ タレと塩の使い分けに迷ったことがある方
- ✅ やきとり大吉の味のこだわりを知りたい方
- ✅ 与野本町・さいたま市中央区で本格的な焼鳥を探している方
- ✅ 一人でも気軽に立ち寄れる馴染みの焼鳥屋をお探しの方

「かわ」という部位が、なぜこんなに奥深いのか
焼鳥の中でも「かわ」は、最も焼き手の技術が出やすい部位だと私は思っています。
脂が多く、火を入れすぎればカラカラになり、甘さが飛ぶ。かといって生焼けでは、あのパリッとした食感が出ない。強火でさっと焼けばいいかというと、そうでもなくて、外だけ焦げて中がまだ生温かいまま、なんてことになる。
当店では、専用グリラーを使っています。炭火と比べてどうか、とよく聞かれますが、このグリラーの最大の強みは火力を素早く調整できることです。かわを焼くときは、まず中火で内側の脂をじっくり溶かしながら火を通し、終盤に弱火に落として皮目をゆっくりパリッと仕上げる。この「火力の緩急」が、かわの食感と旨味を引き出す鍵になっています。
50万本以上を焼いてきた経験の中で、かわに費やした時間は相当なものです。単純計算でも、当店の看板メニューと言っていいくらい、毎日のように焼き続けてきました。
塩で食べると、何がわかるのか
先ほど「最初に塩で食べる」と言いましたが、その理由を説明します。
塩は、食材そのものの味をストレートに伝えます。タレは旨味と甘みが加わるので、鶏皮本来の風味や脂の質感が少しマスクされます。だから、最初の一本は必ず塩で食べてほしいんです。
当店で使っているのはヒマラヤ岩塩です。普通の食塩と何が違うかというと、含まれるミネラルの量が段違いで、塩辛さだけではなく、ほのかな旨味と甘みが後から漂ってきます。これが、焼き鳥の脂と合わさったときに「ただしょっぱい」じゃなくて「旨い」と感じる理由です。
ただ、この塩加減というのが意外と難しくて。夏と冬では湿度が全然違うので、同じ量を振っても感じ方が変わります。だから私は定期的に自分で試食して、塩の出具合を確認しながら調整しています。「自分の焼き鳥を何年も食べていない店主」というのが実際にいるという話を聞いたことがあるんですが、それだけは絶対にやらないようにしようと決めています。
塩のかわを一口食べたとき、パリッとした皮の食感と、脂の甘み、そしてヒマラヤ岩塩のほのかな旨味が重なって広がる。この瞬間が、焼き手として一番好きな瞬間でもあります。
✓ ここまでのポイント
- 「かわ」は火力の緩急が命。専用グリラーの素早い温度調整がパリッとジューシーな仕上がりを生む
- 最初の一本は塩で。ヒマラヤ岩塩が鶏皮本来の旨味と脂の甘みを引き立てる
- 塩加減は季節ごとに試食して微調整。数値ではなく、舌で管理している
タレで食べると、何が変わるのか
塩でかわの「素」の味を感じたら、次はタレです。
当店のタレは、やきとり大吉の創業が1977年(昭和52年)ですので、グループ全体では47年間継ぎ足し続けてきた秘伝のものです。私自身は大阪2店舗、京都1店舗、東京1店舗の計4店舗で修行を積みましたが、その4つの修行先から受け継いだタレが現在の当店のタレの元になっています。与野本町に店を構えて10年が経ちますので、このタレも11年目に入ったことになります。
継ぎ足しのタレには、積み重なった鶏の旨味が溶け込んでいます。単純に醤油と砂糖を合わせたものとは、根本的に層の厚さが違う。かわに絡んだとき、脂の甘みとタレのコクが一体になって、塩で食べたときとはまるで別の焼き鳥のように感じてもらえると思います。
かわのタレは、焼き上がり直後が最もおいしい。タレをかけてから時間が経つと、パリッとした皮がしっとりしてくる。これが嫌いな方はいませんが、食感の変化として知っておくと、より楽しめます。できるだけ、焼き上がったら早めに食べてほしいのが本音です。
一本のかわに、見えない仕事がある
仕込みの話も少しだけさせてください。
かわは串に刺す前に、試食を重ねて割り出した「最初の一口からおいしく感じるサイズ」にカットしています。大きすぎれば火が通りにくく、小さすぎれば脂が抜けてパサつく。この「最適なサイズ」は、長年の試食と経験から導き出したものです。
また、鶏肉は手の温度で劣化しやすいため、仕込みの際は手袋と指サックを着用し、保冷剤で少量ずつ冷やしながら手早く串打ちを行っています。「毎日手仕込み」と聞いてもピンとこない方もいるかもしれませんが、この一手間が、焼き上がったときの鮮度と食感に確実に影響しています。冷凍・解凍を繰り返した鶏肉は使いません。仕入れたその日の鶏肉だけを使い、当日の分だけを仕込む。シンプルなルールですが、ここは妥協しないようにしています。
JR埼京線与野本町駅の東口から徒歩4分、さいたま市中央区に店を構えて10年。毎日同じように仕込んで、同じように焼いているようで、実はタレの状態も塩の湿気も、日によって少しずつ違います。その小さな変化を見落とさないようにすることが、変わらない味を提供し続けることだと思っています。
まとめ|今夜は「かわ」を、塩から食べてみてください
改めて整理すると、当店での「かわ」のおすすめの食べ方はこうです。
- 一本目:塩で、皮の食感と脂の甘み、ヒマラヤ岩塩の旨味をそのまま感じる
- 二本目:タレで、47年継ぎ足しの深みと、脂の甘みが重なる豊かな味わいを楽しむ
- 合わせる一杯は、神泡プレモルの生ビールか、濃いめのハイボール。かわの脂を洗い流しながら、次の一本を待つ
普段は黙って出しているこだわりを、今日は長々と書いてしまいました。読んでくださった方が、次にかわを口にするとき、少しだけ違う楽しみ方ができれば嬉しいです。
カウンター席もテーブル席も、一人でも、家族連れでも、気軽に立ち寄っていただける空間を用意しています。ご予約は電話または食べログのネット予約からどうぞ。
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今日も大吉な一日を🏮



