いつもありがとうございます。
やきとり大吉与野本町店の浜田です。
「焼き鳥って、どこで食べても同じじゃないの?」——そう思ったことはありませんか。
メニューに「ネギマ」と書いてあれば、たしかにどこでもネギと鶏肉が串に刺さったものが出てきます。でも、食べてみると「なんか違う」と感じることがある。あの差は、いったいどこから生まれているのか。
焼き場に立っていると、お客さまから「ここのネギマはなんでこんなに旨いの?」と聞かれることがあります。焼き方の話をすることもあるのですが、本当のことをいえば、答えは「焼く前」にすでに決まっています。
今回は、ネギマ1本が完成するまでの仕込みに密着する形で、普段は表に出ない「見えないこだわり」をまとめてみました。
こんな方におすすめ
- ✅ 焼き鳥の「美味しさの違い」がどこにあるか気になっている方
- ✅ 手仕込みと大量生産品の差を実感したい方
- ✅ 与野本町・さいたま市中央区で本格的な焼き鳥屋を探している方
- ✅ 仕事帰りや家族との外食先を迷っている方
- ✅ 職人のこだわりが感じられる地元の「行きつけ」を作りたい方

まず「素材」から始まる——鶏肉選びと仕込み前の準備
ネギマの仕込みは、鶏肉を手にした瞬間からすでに始まっています。
当店では、冷凍・解凍を繰り返した鶏肉は使いません。これは当店の絶対的なルールです。解凍と再冷凍を繰り返した肉は、細胞が壊れて旨味が逃げてしまいます。「焼いているのに水っぽい」「食べた後に風味が残らない」——そういった経験があるとすれば、素材の段階ですでに問題が起きている可能性があります。
鮮度を保った状態で仕込みに入るために、もう一つ徹底していることがあります。それが「手の温度管理」です。
鶏肉は、人の手の体温でも劣化が進みます。特に夏場は、串打ちの途中に肉の温度が上がるだけで鮮度に影響が出る。だから当店では、手袋と指サックを着用し、保冷剤の上に少量の鶏肉だけを置いて、手早く串打ちを進めます。一度に大量の肉をテーブルに広げるのではなく、冷えた状態をキープしながら少量ずつ仕込む。地味に見えるかもしれませんが、これが「最初の一口からの旨さ」に直結しています。
カットのサイズは、職人の「試食」から導き出す
ネギマにおける「鶏肉のカットサイズ」は、見た目の統一感のためだけではありません。食べたときの「旨さの最大化」のために設定しています。
大きすぎると、中心まで火が入りにくくなる。小さすぎると、焼いているうちに水分が飛んでパサつく。ネギとのバランスも変わってくる。そのちょうどいいサイズを、私は試食を重ねながら決めました。
大阪2店舗、京都1店舗、東京1店舗、計4店舗での修行を経て与野本町に店を構えて10年。延べ50万本以上を焼いてきた中で体で覚えてきた「最適解」が、今のカットサイズです。数字やレシピではなく、実際に食べて確かめながら辿り着いた基準だから、少しずつ更新されることもあります。
ネギのカットも同様です。鶏肉との比率、焼いたときの縮み方、口の中でのバランスを考えながら、部位ごとに最適な方法を選んでいます。「どれも同じでいいか」と流してしまえば楽になりますが、そこを妥協すると「なんとなく食べた」という印象の串になってしまいます。
✓ ここまでのポイント
- 冷凍・解凍を繰り返した鶏肉は使わず、新鮮な素材だけを仕込みに使用
- 手の体温による鮮度劣化を防ぐため、手袋・保冷剤を活用しながら少量ずつ串打ち
- カットサイズは試食と経験から導き出した「旨さの最適解」であり、数字だけでは決まらない
47年継ぎ足しのタレと、ヒマラヤ岩塩——味付けの正体
串打ちが終わったら、次はタレか塩かを選ぶ場面です。ネギマはタレで食べるお客さまが多いですが、塩でもぜひ一度食べてみてほしい。
当店のタレは、やきとり大吉の創業から47年間、師から弟子へと受け継がれながら継ぎ足されてきたものです。私自身も修行時代からこのタレを使い続け、与野本町に店を開いてからの10年で、さらに自分の手で継ぎ足してきました。タレというのは使えば使うほど、焼かれた鶏の旨味が加わって育っていくものです。今の当店のタレは、47年分の積み重ねと、この10年の歴史が混ざり合っています。
塩仕立てのネギマに使っているのは、ヒマラヤ岩塩です。一般的な食塩と比べてミネラルを豊富に含んでいるため、単純な塩辛さだけでなく、ほんのりとした甘みと旨味が後から来ます。焼き鳥との相性を考えたときに、この奥行きが大切だと感じています。
塩加減は目視だけでは決めません。季節によって湿度や気温が変わると、塩の出方(粒子の状態や水分量)が変化するからです。だから定期的に自分で試食して、その日その日の塩加減を調整しています。「自分の焼き鳥を何年も食べていない店主もいる」と聞くことがありますが、私は毎日自分の仕込みと焼きを確かめることが、品質を保つための基本だと思っています。
焼き場での「火力コントロール」——ネギマを旨く焼く技術
仕込まれたネギマが焼き場に渡るのは、注文が入ってからです。当店では専用グリラーを使用していますが、これを選んでいるのにはちゃんとした理由があります。
炭火の火力は魅力的ですが、火力の調整に時間がかかります。ネギマはモモ肉を使うので、しっかりと中心まで火を通しつつ、表面が乾燥しすぎないように焼く必要があります。それと同時に、隣のグリルではレバーを弱火でしっとりと、皮はパリッと仕上げるために低温でじっくりと焼いている。複数の部位を同時進行で最適な状態に仕上げるには、火力をすばやく変えられる環境が必要です。
50万本以上を焼いてきた経験が積み重なると、「この部位はこの段階でこの火力に落とす」という判断が体に入ってきます。ただし経験だけに頼りすぎず、毎日の素材のコンディションを見ながら微調整する。それが「安定した旨さ」を出し続ける上で一番大事なことだと思っています。
ネギは火が通りすぎると香りが飛んでしまいます。鶏肉との火入れのタイミングをずらしながら、ネギが甘みを持ちつつもシャキッとした食感を残せるポイントを狙う。1本のネギマの中に、そういった細かい計算が入っています。
まとめ——見えない部分が、「また来たい」をつくる
ネギマ1本が焼き上がるまでには、素材の選定、温度管理を徹底した串打ち、試食から導き出したカットサイズ、47年継ぎ足しのタレまたはヒマラヤ岩塩による味付け、そして専用グリラーを使った精密な火入れ——これだけの工程が積み重なっています。
表から見えない部分ほど、実は大事だったりします。お客さまには、仕込みの細かい話を焼き場でわざわざご説明することはほとんどありません。ただ、「なんかここのは旨い」と感じて帰っていただけたら、それが一番です。
与野本町という静かな街で、10年間変わらずにやってきた理由は、そういう「見えない仕事」を手を抜かずに続けてきたからだと自分では思っています。
ご来店は与野本町駅東口から徒歩4分。営業は水曜〜月曜の17:00〜23:00(火曜定休)です。初めての方も、久しぶりの方も、お気軽にどうぞ。カウンター席もございますので、お一人でふらりと立ち寄っていただいても歓迎です。
ご予約・お問い合わせはお電話または食べログのネット予約からどうぞ。
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貸し切りは12名様〜20名様まで対応しております。忘年会・新年会・チームの打ち上げなど、少人数の宴会のご相談もお気軽にどうぞ。
今日も大吉な一日を🏮



